昨年夏公開された、「必殺」シリーズ最新作です。公開当時、事務所のスタッフが絶賛していたのを思い出して借りてきました。
「仕事人」シリーズの流れをくむ映画版「必殺!」ですが、「主水死す!」の後ですので、今やTV版から生き残っている仕事人は勇次のみ。というわけで、彼を中心として物語が進行します。これに、阿部寛が演ずる髪結いの仕事人が絡んで物語が進みます。
映画版の「必殺!」はTVシリーズ末期の影響を受けて非常にコメディタッチが強く、正直、食傷ぎみだったのですが、こいつは違います。お遊びが全く無しというわけではありませんが(なにせバイアグラねた)、全編を通じて必殺シリーズ独特の光と影の映像美が冴え渡り、ひたすらシリアスに、闇に生きる仕事人の美学を描きあげています。いやー、最近、男の横顔をこれだけカッコよく撮っている映画って、他に無いんじゃないでしょうか。
とにかくお勧めの一品です。