リング、らせん、リング2


2000/9月某日(レンタルビデオで鑑賞)

点数:★★


なんだか最近、ジャパニーズホラーが熱いそうなので、火付け役のシリーズをまとめて借りてみました。ところで、このシリーズは本当にこの順番で観るのが正しいのでしょうか? 未だに確信が持てません。

まず、リング

観たものは一週間以内に死ぬという呪いのビデオ。主人公(松島奈々子)は取材を通じて入手したビデオを観てしまい、迫りくる死の恐怖から逃れようと、必死にビデオの由来を解き明かそうとする。

えー、この映画、話題になるほど傑出したホラー作品ではありません。まず問題は、タイムリミットもの(○○までに死ぬ)でありながら、期限が迫って来るにつれて怪奇現象が続発していったりはせず、ただひたすらに松島奈々子(と真田広之)が騒いでいるだけなので、緊迫感と説得力に欠けています。お約束ではあるけれど、最初にいきなり「4人死んでる」ではなくて、途中で期限切れになって死ぬ人間を登場させたり、期限が迫るに連れて貞子の姿が見えかくれしたりしたほうが良かったんじゃないでしょうか。あと、ラストをひねるのはB級ホラーの王道ですが、途中の伏線をちゃぶだい返しにしたわりには、結末が唐突かつ陳腐です。

つぎに、らせん

リングのラストで死んだ真田広之(役名は忘れた)の死体が司法解剖にまわされた。解剖を担当することになったのは、偶然にも彼の大学時代の同級生であった(これが今回の主人公)。死体の胃袋の中から発見される、奇妙な数字の書かれた紙。ふたたび犠牲者を生み出す呪いのビデオ。主人公は、貞子の怨念を断ち切ることができるのか!

という感じでスタートしまして、途中までは確かに前作の流れをくんだホラーです。なのですが、途中からなんだか、ウィルスがどーとか、遺伝子組み換えがどーとか、クローン(とは言ってないけどね)がどーとか、みょうに流行りのバイオテクノロジーSFチックな要素が入り交じり、その上、その部分の考証がいい加減なことこの上ないため、非常に空回りした仕上がりになっております。っていうかこのラスト,ホラーじゃないじゃん

んで、リング2

「リング」「らせん」の続編だろうと思って観始めたのですが、あれ、これってらせん」と話が繋がってないじゃん。確かに「リング」の続編ではあるようなのだけど、「らせん」で死んだはずの人がピンピンしていたり、キャラの設定が違ったりして、ようするにらせん」が無かったことになっている。なんなんだろう、これは。誰か詳しい人、教えてください。ちなみに内容は、ごく普通のぬるめのホラーです。きちんとハッピーエンドで事件が解決します。それだけですけど。


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